1960 川上澄生
しばしば黒船館(花田屋 吉田正太郎宅)を訪れた川上澄生は、正太郎所蔵の品々をデッサンし、それを作品中に描いていた。手前のドイツ製髭徳利、黒人の抱くガラス瓶、ランプなどがそれである。図中の異国の貿易商、黒人と日本の花魁の取り合わせは、なぜかおかしい。しかし、それでいて調和をしている。文明開化は「不協和音の中の調和音である」という川上澄生の得意な手法である。