

小さな瓶に褐色の粉薬を入れ、用に臨んで蓋に付いた耳掻き様のスプーンで薬を掻き出し、鼻から吸い込むか鼻腔に塗りつけるとスッとして気分爽快となる。
◆ ◆ ◆
西安でこの薬を売っていた男がいた。上海の豫園に専門店もあったが今はないのでこの薬は買うことができない。あれば入試会場で売ると商売「当たり」と言うところ。
小瓶の材質、形などで評価がぐんと違う。翡翠玉、重ねガラス、金属、珊瑚、瑪瑙、磁器など多種多様な材質で、現在でもこの収集家がメチャ多い。小さくて美しくハナに入れたいほど可愛らしいので無理もない。
◆ ◆ ◆
高貴な女官にも愛用者がいたことだろう。磁器製飾り棚の指輪などに隣りして置き、薬を鼻腔に吸う女官の様子を想像するのも暇な人には悪くはあるまい。