鳶職で直接消火にあたる者が着た半纏です。浮世絵師が一点ものとして絵を描いた綿布に、綿布を袷(あわせ)仕立てにし、刺し子をほどこしています。これは消火の際、水をかぶってたっぷりと水を含ませるためです。
描かれているのは、「浪裡白(ろうりはく)跳張順(ちょうちょうじゅん)・水門破り」の図です。張順は江州で魚問屋の親方をしていた者で、水練と武芸の達人でした。刺青の図柄でも人気がありました。